アメリカン航空のアメリカ国内線に搭乗
先日、アメリカ出張の際に、アメリカン航空のアメリカ国内線に搭乗しました。
搭乗した区間は、
- ダラスフォートワース(DFW)→ マイアミ(MIA) 約3時間
- マイアミ(MIA)→ ロサンゼルス(LAX) 約5時間30分
の2区間になります。
特に2区間目のマイアミ(MIA)→ロサンゼルス(LAX)間は、アメリカ大陸を東から西へ横断するルートのため、日本からだと東南アジアなど近場の海外へ行くぐらいの搭乗時間になり、時差も3時間あります。
今回、たった2区間ではありますが、10数年ぶりにアメリカ国内線に搭乗して気づいた日本の国内線との違いについて書いてみたいと思います。
今回の搭乗のエアラインステータスとチケットの状況
今回、アメリカン航空に搭乗したわけですが、アメリカン航空が属するOneworldアライアンスでのステータスは何も持っておらず、平会員としてのステータスです。
今回は業務出張のため、搭乗するエアラインは、コスト重視により会社が決定するため、自分の好きなエアラインを選ぶことができないためです。
自分自身はANAのSFC会員のため、同じスターアライアンスのユナイテッド航空が使えれば、スターアライアンスゴールドメンバーとしてのメリットを多少は享受することができるのですが、止むを得ません。
SFC(Super Flyers Card)のメリットとは何か? SFC特典の個人的ランキングベスト5!
一方、チケットについては、正規割引エコノミー運賃で、区間基本マイルの70%のマイルを獲得できるということになります。
チェックインはセルフが原則
今回搭乗したのは、アメリカン航空のMAINクラス、つまり通常のエコノミークラスになります。
他のエアラインの状況はわかりませんが、アメリカン航空のMAINクラスの場合は、チェックインはセルフ方式になります。
カウンター近くに設置されている自動チェックイン機にパスポートや必要情報を入力すると、チェックインができます。この際、
- 座席の変更
- 有料の座席のアップグレード
- 有料でさらにマイルを獲得
- 荷物タグの印刷
- 搭乗券の発行
を行うことができます。
このセルフチェックインの後、荷物タグを「預け入れ荷物」に自分で付け、搭乗券を持ってカウンターで荷物を預けます。
カウンターで荷物を預ける時には、預け入れ荷物をカウンター横に置きますが、置いた向きが正しくないと、「縦に置け」などのスタッフの指示を受け、自分で荷物を置きなおさなければなりません。アメリカン航空のスタッフは、荷物には一切触れず、パスポートとチケットの確認だけです。
日本だとGS(グランドスタッフ)の方が、一連の手続きを丁寧にしてくれますが、アメリカの場合は、合理性を追求している印象です。こうやって見ると、やはり日本はサービスを追求した「おもてなし」の国なんですね。
追加でお金を払えばマイルも買える
自動チェックイン機でチェックインをする際、マイルを購入する画面が出てきます。
そのフライトで獲得できるマイル数に対して、追加のお金を払うことで、最大で同じマイル数を購入できる仕組みです。
購入するつもりは無かったので、正確には覚えていませんが、150ドル程度払えば、数百マイル購入できたと思います。(国際線区間でも同様の画面がありましたので、全てのフライト毎にバイマイルができるのだと思います。)
アメリカの航空会社はアメリカン航空に限らず、公式なバイマイルの仕組みがありますので、日本の航空会社とはマイルに関するそもそもの考え方が違うんですね。
セキュリティーチェックは日本とほぼ同様
搭乗ゲートに行くためには、セキュリティーチェックを通過しなければなりません。基本的には日本と同様に、手荷物のX線チェックと、人側のチェックの2本立てになります。
しかし日本と違っている点は、
- セキュリティーチェックの最初に、パスポートチェックと搭乗券チェックがある
- 靴やベルト・時計もすべて外すように言われる
という点です。所要時間は、ほぼ同等と感じました。
国内線と国際線が同じゲートを利用
セキュリティーチェックを抜けると、そこはすぐに出発ゲートになります。しかし、今回利用したマイアミ・ロサンゼルスの空港はいずれも国際線用ターミナルと国内線用ターミナルの区別がなく、同じターミナルの中から国際線と国内線が出発しています。羽田空港を例にとれば、第1ターミナル・第2ターミナル・国際線ターミナルのそれぞれのターミナルから国内線・国際線が入り混じって出ているというイメージです。
そのため、国内線に乗るのに、ターミナル内に免税店があったりするというちょっと不思議な光景が見られます。
出国審査が存在しない
国内線に乗るのも、国際線に乗るのも全く同じルートで進みますので、帰国時にいわゆる「出国審査」というプロセスがありません。ですから、パスポートには、アメリカ入国時のスタンプはあるものの、出国時のスタンプがないということになります。
このあたりの管理がどうなっているのか不思議です。セキュリティーチェックの際のパスポートチェックで行っているのか、はたまた航空会社カウンターでのチェックイン時に行っているのか。いずれにせよ、出国審査も税関検査もないので、少し拍子抜けでした。
搭乗時のグループ分け
アメリカン航空の場合、搭乗時にグループ毎に搭乗を行います。
- 優先搭乗(Priority)は「グループ1-4」
- その他は「グループ5-9」
と分かれています。
このグループの分け方が詳しくはわからなかったのですが、私の場合、国際線部分・国内線部分ともに「グループ7」でした。
想像するに、
- 優先搭乗のグループ1-4は、上級会員の高いスタータス順→上級シート利用者
- グループ5-9は、その他会員ステータスの高い順→エコノミークラスの有料シート利用者→チケット種別
という順になっているのではないでしょうか。
座席位置の関係からいうと、優先搭乗で前方座席の人からどんどん搭乗していくことになるため、搭乗順と人の流れが逆になり、搭乗までにものすごく時間がかかります。
こちらの写真のように、搭乗するまでにブリッジで延々と列を作って待つことになります。
日本の国内線の場合、いくら大型機材でもそこまで時間がかかる印象はないのですが、アメリカ国内線の場合は小型機材(単通路機材)でも非常に時間がかかるので、一部の航空会社のように、優先搭乗以外は座席列の後方側からするとか、もしくは窓側席から順次搭乗するなんていう方式に変えればよいのではないでしょうか。。。。
機内持ち込み荷物の多さと大きさ
上記の搭乗時間が非常にかかることと関連しますが、皆さんの「機内持ち込みの手荷物が大きくかつ多い」と感じました。
調べたところ、アメリカン航空の機内持ち込み荷物の規定のサイズは、56 x 36 x 23センチ以内となっています。
ちなみにANA国内線の場合、機内持ち込み荷物のサイズは、「3辺(縦・横・高さ)の和が 115cm以内(55cm × 40cm ×25 cm以内)」というルールでほぼ同じサイズなのですが、どう見てもアメリカの方が荷物が大きいような気がします。どこかで誰かが測っているわけではないので、そのあたりのチェックは緩いのかもしれません。
また皆さん、手荷物を預けずに機内に持ち込む人が圧倒的に多いので、機内での荷物の出し入れに余計時間がかかり、搭乗時間が長くなる要因になっています。
私の場合、スーツケースはサイズ的に機内持ち込み不可のため2回とも預けましたが、Baggage Claimで荷物を受け取っている人は搭乗した人に比べて圧倒的に少なく、下の写真のように閑散としてました。おかげで荷物はPriorityではないのに、すぐに出てきました。
シートは革シートが主流?
今回搭乗した機材は、いずれもエアバスA320ファミリーの機材で、シートは革シートでした。
上の写真は搭乗時に急いで取った写真ですが、結構キレイなシートで座り心地も良かったです。
ANAやJALのエコノミークラスは布地のシートで、上級シートだけが革シートなので、そこが違うところです。
(スターフライヤーは革シートですね)
*こちらはANA国内線普通席のシートです。(ANA公式ページより借用)
革シートの方が清掃等がしやすいということを聞いたことがあるので、やはり合理性を基準に革シートを選択しているのだと思います。
ちなみにシート間隔は日本の国内線と同等だと感じました。平均的な身長の私が座って、膝と前席にはこぶしが入るくらいの間隔はありました。恐らく標準的な31インチのシートピッチだと思います。
窓のブラインドはフライト中は閉めっぱなし
離着陸時も含め、ほとんどの人が窓のブラインドを締めっぱなしです。
私は2回とも窓際席だったため、特に離着陸時はブラインドを開けて、スマホで写真を撮っていたのですが、1度は隣の人に「ブラインド閉めてもらえる?」と言われてしまいました。
日本の場合だと、よほど眩しいことがない限りはブライドは常に開けているいますよね。この点はすごく違和感がありました。何せフライト中はずっと機内が薄暗かったので。
下の写真は、着陸後の機内の様子です。まもなく降機という段階でもこの薄暗さです。
理由を想像してみると、
- 今回搭乗したフライトが比較的長めのフライトで、かつ時差もあったため
- 座席モニターが付いており、機内エンターテイメントで映画等を楽しめるため、外を見る以外の楽しみがある
- 飛行機は単なる移動手段であり、機内では静かな環境で過ごしたい
という感じかなと思います。
機内エンターテイメントはモニターも大きく、最新の映画などもラインナップされており、十分楽しめるものでした。
最新のフライトマップも入っていましたが、使えませんでした。
機内サービスは飲み物とスナック
機内サービスでは、ソフトドリンクとスナックが提供されます。日本の国内線でもソフトドリンクは提供されますが、アメリカン航空の場合は、小さな袋入りのスナック(今回はプレッツェルでした)がもらえました。自分で食べ物を持ち込んで食べている人も見かけました。
スナック付きというのは何となくアメリカらしいと感じました。
スマホ利用が前提の機内エンターテイメント
離陸時は飛行機のドアが閉まると、スマホ等は機内モードにする必要がありますが、それまでの間はスマホで通話等している人が結構いました。特に一番最初に搭乗した優先搭乗組は、全員が搭乗し終わるまでは相当時間がかかるので、その間に電話等をする時間は十分にあります。
また、機内Wi-fiを使って、スマホから機内エンターテイメントを利用することも可能なので、飛行中スマホを使っている人も結構見かけました。有料でインターネットを利用することも可能です。
こちらは機内エンターテイメントをスマホで見た画面です。
着陸後は降機するまでの間に、通話する人あり、メール等する人ありで、どこまでが使用制限されているのかどうかが全くわかりませんでした。
良い席はお金で買うのが原則
アメリカン航空の場合、国際線・国内線ともにそうなのですが、前方シートと通路側シートは有料シートになっており、それらの席に座る場合には追加の料金を払う必要があります。上級会員になれば無料で選択できるようですが、平会員の場合は、数千円~1万数千円の追加料金がかかります。チェックイン直前になってもこれらの席は解放されていなかったので、会員種別で座席をコントロールしているのだと思います。
ちなみにANA国内線の場合は、会員ステータスにより事前座席指定の範囲が制限されていますが、直前になると解放されます。アメリカン航空の場合は「良い席に座りたければ金を払え」ということなんだと思います。
こちらの画面は国際線部分のチェックイン直前のシートマップです。色の付いている席がこの時点で選択可能な有料シートです。
バゲージクレイムは外からのアクセス可能
日本の空港の場合は、バゲージクレイムへのアクセスは制限されており、一度外に出たら戻ることはできないようになっています。
一方、今回の空港の場合は、バゲージクレイムはオープンスペースの中にあり、外部からのアクセスも可能です。
ということは、知らない人が外から入ってきて、勝手に荷物を持っていってしまうことが物理的に可能になっています。ですから、荷物は常に気を付けて見ていないといけないです。
あとがき
今回、久しぶりにアメリカ国内線に搭乗してみて、いろいろと日本との違いに気づくことができ、いい経験になりました。特に衝撃的だったのは、「飛行中ずっとブラインドが閉められていて薄暗い機内」という点でした。私のようにスマホで写真を撮りまくっている人は周りにはおらず、「変な東洋人」と思われていたことでしょう。
前回アメリカ国内線に搭乗したのはもう10年以上前だったのですが、その時はそんなことは感じなかったのですが、時代が変わったんですかね。。。。。。
この違いは、飛行機という交通手段に対する考え方の違いなのか、はたまた国民性の違いなのか? 次に搭乗する機会があればその答えを見つけられるようにもっと注意深く観察してみたいと思います。
国内線にタダで乗ろう
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