今回、幸運にも貯めたANAマイルで発券したスターアライアンス特典航空券にてファーストクラスで世界1周をしてきました。タイ・バンコクを最初の目的地として、ミュンヘン・ウィーン・ブダペスト、そしてニューヨークを巡ります。タイ国際航空、ルフトハンザ航空、ANAと計4回のファーストクラスにも搭乗しました。
これまでの世界1周旅行記については、下のボタンをクリックしてご覧下さい。
憧れのファーストクラスを利用して世界1周
このたび、幸運なことにANAマイルにて発券したスターアライアンス特典航空券を利用して、憧れのファーストクラスを利用して、世界1周してきました。
これまでANAマイルを使った特典航空券を利用して、家族旅行でANAのビジネスクラスをたびたび利用してきました。
実は妻はすでに3回ほどファーストクラスに搭乗していますが、私自身としては初のファーストクラス搭乗となりました。
ANA216便パリ発羽田行!妻の初めてのANAファーストクラス搭乗記!
妻の2度目のANAファーストクラス搭乗記 NH224便(フランクフルト→羽田)
ANAファーストクラス・ビジネスクラス特典航空券を空席待ちで確保!
*3回目の搭乗記はまだ書いていませんでした。。。
次回以降、旅行記の詳細をお知らせしますが、今回は、ANAマイルを利用してのスターアライアンス特典航空券(ファーストクラス世界1周)の発券までについて書きたいと思います。
当初はANAのファーストクラスでウィーンへという計画!

元々はうまく予定を合わせて、オーストリアのウィーンにて、ウィーン・フィルのコンサートを本拠地の楽友協会で聴きたいという思いがありました。
ウィーンの楽友協会大ホール(ムジークフェライン/黄金の間) 世界3大ホールの1つでクラシック音楽を堪能!いつかはウィーンフィルのニューイヤーコンサートへ!
毎年、フィーンフィルのニューイヤー・コンサートのチケットを申し込んではいますが、当然ながらなかなか当たりません。

ですから、一度はクラシックコンサートのシーズン中(9月〜6月)にウィーンにてウィーン・フィルのコンサートを聴きに行きたいと思っていたのです。
ちなみにウィーンへは、2019年2月から羽田・ウィーン線が開設されました。

しかし、こちらの使用機材は、ボーイング787−9のため、ファーストクラスの設定はありません。ビジネスクラスを利用すれば、往復90,000マイル(ローシーズン)で行くことができますが、どうせならフランクフルト経由でファーストクラスで行きたいという思いがありました。そうなるとファーストクラス往復で165,000マイルになります。
陸マイル活動で貯めたマイルを利用すれば、一人で行くには無理のないマイル数なので、いつかは実現したいと思っていました。
*コツをつかめば実は意外と簡単にANAマイルは貯まりますので、その方法が知りたい方はこちらの記事をご覧下さい。
世界1周のプランニング

所用によりバンコクに行く予定があったため、その機会を利用して、バンコクを最初の目的地として世界1周してみようかと考えました。
そうなると、「どこに行くか?」というのがポイントになります。
行きたい場所・やりたいこと
自分なりにいろいろと考えてみました。
今回は1人で行くことになるため、自分のやりたいことをピックアップしてみます。
まず、大前提の条件としては、
- できるだけ飛行機にたくさん乗りたい
- ただし期間はそんなに長くは取れない
- バンコクが最初の目的地
- 行ったことのないところに行きたい
となります。
その上で、行きたいこと・やってみたいこととしては、
- ミュンヘンでBMWの本社・博物館を見てみたい
- ベルリンで、ベルリン・フィルのコンサートに行きたい
- ウィーンで、ウィーン・フィルのコンサートとオペラを観たい
- プラハやブダペストといった東欧の都市に行ってみたい
- スイスでスイス・アルプスを見てみたい
- フランス・トゥールーズで、エアバスの工場見学をしたい
- アメリカでプロバスケットNBAの試合を観戦したい
- シアトルで、ボーイングの工場見学をしたい
といった願望をリストアップしました。
さらに飛行機好きとしては、以下の点も外せないポイントになります。
- バンコクで、タイ国際航空のファーストクラスラウンジを利用したい。
- フランクフルトで、ルフトハンザのファーストクラスターミナルを利用したい
- ANAのファーストクラスをどこかで利用したい
それらをもとに、自分なりにルートを考えてみます。
必然的に、”バンコク→ヨーロッパ→アメリカ”というルートになりますね。
時差的には西周りの方が楽ですので、大きくはこの方向で詳細を詰めていくことになります。
ANAマイルを利用しての世界1周特典航空券

少し横道にそれますが、ANAマイルを利用して特典航空券で世界1周するには、いくつかのルールがあります。
ポイントとしては、
- 世界一周の旅程のみ、全旅程の距離(区間基本マイレージの合計。地上交通区間は移動マイルとして計算に含めません。)に応じて必要マイルを算出
- 太平洋、大西洋を1回ずつ飛行機を利用して横断する必要あり。ルートは東回り、あるいは西回りのどちらかで逆回りはできない
- 出発地と最終帰着地の間で最大8回の途中降機が可能。(ただし欧州での途中降機は3回まで、日本国内での途中降機は4回まで。)
- 出発国に戻る最後の国際線搭乗は、最初の国際線搭乗から10日目以降
- 旅程は最大12フライト区間に加え、最大4区間の「地上移動・同じ都市での異なる空港間移動」が可能
- 予約はWEBでは出来ずに、ANAマイレージクラブ・サービスセンターに電話が必要
となります。
世界1周特典航空券の必要マイル数
上で書いたように、全旅程の距離数と利用クラスに応じて、必要マイル数が決まります。
具体的には以下のようなチャートになります。
全旅程の距離*1 | 必要マイル数 | ||
エコノミークラス | ビジネスクラス | ファーストクラス | |
4,001-7,000 | 38,000 | 63,000 | 90,000 |
7,001-9,000 | 43,000 | 68,000 | 100,000 |
9,001-11,000 | 55,000 | 85,000 | 120,000 |
11,001-14,000 | 60,000 | 90,000 | 140,000 |
14,001-18,000 | 65,000 | 105,000 | 160,000 |
18,001-20,000 | 75,000 | 115,000 | 180,000 |
20,001-22,000 | 85,000 | 125,000 | 200,000 |
22,001-25,000 | 100,000 | 145,000 | 220,000 |
25,001-29,000 | 120,000 | 170,000 | 260,000 |
29,001-34,000 | 140,000 | 200,000 | 300,000 |
34,001-39,000 | 160,000 | 220,000 | 340,000 |
39,001-44,000 | 180,000 | 270,000 | 390,000 |
44,001-50,000 | 200,000 | 300,000 | 450,000 |
※1 各区間基本マイレージの合計数
※世界一周の旅程は、飛行距離の合計から必要マイル数を算出
※シーズンによる必要マイル数の変動はなし
詳細については、ANAの公式サイトをご確認下さい。
どうですか?
この必要マイル数を見て、多いと見るか、少ないと見るか?
元々ウィーンへフランクフルト経由でファーストクラスを使うと、往復で165,000マイルですから、あと少しだけ足せば、ファーストクラスで世界1周できてしまいますから、心の中では、今回はファーストクラスで世界1周と決めています(笑)
希望の世界1周ルートを決定
やりたいことはたくさんありますが、限られた日程も考慮し、自分自身の希望ルートを決定しました。
- 羽田→バンコク(タイ国際航空ファーストクラス)
- バンコク→フランクフルト(タイ国際航空ファーストクラス) *バンコク→ミュンヘンに行きたいがエアバスA350のためファーストクラス設定なし
- ミュンヘン(BMW見学)→初めて
- ウィーン(ウィーン・フィル) →2度目
- ブダペスト →初めて
- フランクフルト→ニューヨーク(ルフトハンザ航空ファーストクラス)
- ニューヨーク(ニューヨーク・フィル、メトロポリタン美術館)→2度目(出張で1日滞在したのみ)
- シアトル(ボーイング工場見学) →初めて
- ロスまたはサンフランシスコ→日本(ANAファーストクラス)
個別に特典航空券の空き状況を確認していくと、空席のない日もありそうです。
ルート策定のためのお助けツール
スターアライアンスのWEB
なお、ルート策定にあたっては、スターアライアンスのWEBにて世界1周のルート策定が可能です。
参考 Round The Worldwww.staralliance.com
こちらのページで、以下の赤丸の部分「新しい旅を始めます」をクリックし、行きたい空港を選んでいき、最後にそれぞれのフライトを選んで行くと、概算費用と旅程のマイル数を計算することができます。

ANA特典航空券予約ページ
また、ANAサイトでは、個別区間の空席を確認することができます。
特典航空券予約の画面を選び、「複数都市・クラス混在」を選択します。

さらに次の画面で、「出発日」「出発地」「到着地」を入れていきます。
コツとしては、確認したいルートのみを入れることです。

このツールを利用すれば、現時点で希望する日程・ルートの特典航空券の空き状況が確認できます。
ANAマイレージのセンターに電話した際、先方のスタッフさんが見えている空席状況は、ほぼこの画面での検索結果と同じでしたが、一部こちらで見えていない空席もあるような印象を受けました。(ANA運行便について)
世界1周ルートの確定
ある程度自分なりの希望ルートが決まったので、出発まで日が迫っていることもあり、ANAマイレージクラブに電話することにしました。
スタッフの方につながると、「特典航空券で世界1周をしたい」旨を伝えます。
スタッフの方も慣れているようで、「希望の日程等をお知らせ下さい」とのことで、希望日とルートを伝えていき、1つずつ空席状況を確認していきます。
順調に席を確保していきましたが、以下の点がネックとなりました。
- ルフトハンザ航空のフランクフルト→ニューヨークのファーストクラスの空席がない(ルフトハンザのファーストクラスは2週間前にならないと開放されないという情報多数あり)→ビジネスクラスを一旦確保
- ロサンゼルスから羽田へのANAファーストクラスは空席はあるが、接続するためのシアトル→ロサンゼルスへの空席が全くない(ユナイテッド航空)
- サンフランシスコから日本へのANAファーストラクスの空席は希望日前後にはない
出発日程が比較的迫っていることもあり、シアトルのボーイング工場見学はまた別の機会にゆずることとし、ニューヨークから羽田へANAファーストクラスで帰ることとしました。
最終的には、ギリギリのところで、フランクフルト→ニューヨークのルフトハンザ航空のファーストクラスも確保でき、以下のようなルート・フライトとなりました。
- 羽田→バンコク(タイ国際航空ファーストクラス;ボーイング747)
- バンコク→フランクフルト(タイ国際航空ファーストクラス;エアバスA380)
- フランクフルト→ミュンヘン(ルフトハンザ航空)
- ミュンヘン→ウィーン(ルフトハンザ航空)
- ウィーン→フランクフルト(オーストリア航空)
- フランクフルト→ニューヨーク(ルフトハンザ航空ファーストクラス;エアバスA340)
- ニューヨーク→羽田(ANAファーストクラス;ボーイング777)

もう少し多く飛行機に乗りたかったのですが、時間的な制約もあり、今回は我慢です。
フライト関係の楽しみとしては、
- 合計4回、全て別々の機材のファーストクラスに乗れる
- バンコクのタイ国際航空ファーストクラスラウンジが利用できる
- フランクフルトのルフトハンザ航空ファーストクラスターミナルが利用できる
- 最後のフライトは、約14時間のANAファーストクラスに乗れる
ですね。
今回のルート作成で苦労したこと
今回のルート作成で一番苦労したことは、
- 出発までに時間があまり無かったこと
- 日程の制約があり、出発日と帰国日が動かせないこと
- ウィーン滞在日がウィーン・フィルのコンサート日程かつチケットが確保できる日程が限定されており動かせないこと
- ウィーン滞在日が動かせないため、前後の訪問地とルートを考えなくてはならないこと
でした。パズルをしているようで、意外と楽しみながらやってました。
今後、ご自身で世界1周を計画される場合には、
- 余裕をもって事前に周到に計画すること
- 動かせない予定は事前には組まないこと
- ルフトハンザ航空のファーストクラスだけは2週間前にならないと開放されないこと
になります。
世界1周の特典航空券予約にあたっての注意

ANAマイルを利用して世界1周特典航空券を予約する際にはいくつかの注意点があります。
後々変更する可能性がある場合には、ぜひ注意して下さい。
- 予約は全区間、空席が確保できることが条件となり、空席待ちはできない
- 予約済のフライトを変更する場合には、同一航空会社の同一ルートに限る。(例えば今回の旅程で言えば、ミュンヘン→ウィーンや、ウィーン→フランクフルトは、ルフトハンザ航空とオーストリア航空(同じルフトハンザグループですが)のいずれも飛んでいますが、同じルートであってもルフトハンザ航空で予約したものは、オーストリア航空の便には変更不可)
- フライトの変更は、上記に加えて、予約便の96時間(4日)前までにしなければならない
したがって、一度予約・発券したものは、日程はずらすことは可能であるものの、当初予約したルートからは、航空会社も含めて変更はできないことになります。
もちろん、手数料として3,000マイルを出せばキャンセルはできますが、そうなると再度空席を押さえられるかわかりません。
今回の世界1周に必要な航空券代等は?
今回はANAマイルを使ったファーストクラス世界1周となりますが、冒頭にお伝えしたスターアライアンスのWEBにて確定したルートを選ぶと、航空券代+諸費用は120万円超となります。

ちなみに、ANAのファーストクラスを利用して羽田・ニューヨーク間を往復すると、正規運賃で約250万円です。

それと比較すると、世界1周でこれだけ飛行機に乗れて120万円で済むなら、ある意味安いかもしれませんね。(自腹では絶対に買えませんが・・・)
ルートとしては、以下のようになります。(2枚の画像に分かれているため見にくいのはご容赦下さい。)


世界1周に必要なANAマイル数は?
今回、確定した世界1周ルートの総旅程距離数は19,000マイル程でしたので、ファーストクラス利用にて必要となるANAマイルは、180,000マイルでした。そして燃油サーチャージを含んだ諸費用は約10万円。
元々ウィーンにファーストクラスで往復しようと考えていたので、そのマイル数が165,000マイルなのと比較すると、+15,000マイルで世界1周できるとなると、すご~くお得な感じもしますね。
ただ、世界1周特典航空券利用の場合は、最低10日間は必要になるので、ある程度の時間的余裕は必要になりますが。
航空券代以外にかかる費用は?
世界1周となると、飛行機代以外にも当然ながらその他の費用がかかってきます。
一例とすれば、
- 宿泊費用
- 現地交通費
- 各種チケット代(コンサート、観光地等々)
- 食事代
といったところでしょうか。
その中で一番大きなウェイトを占めるのは宿泊費用になりますが、今回はすべてSPGアメックスにて貯めたポイントを利用して、Marriott系のホテルにポイントによる無料宿泊をするため、基本的には宿泊費はゼロになります。
それぞれのホテルの宿泊記は別途お知らせしますので、ぜひお待ち下さい。
宿泊費用以外のその他の費用についてもなるべく安く仕上げましたので、そちらも追ってご案内します。
続きはこちら!
ファーストクラス世界1周へいよいよ出発!羽田空港ANAスイートラウンジ、そしてタイ国際航空TG683便バンコク行へ搭乗するまで!