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次期日本政府専用機777-300ER 2019年就航に向けて客室乗務員の訓練もスタートしました!

陸マイラーブログではありますが、個人的な趣味で航空機情報も書いています。

その中でも人気記事の1つが、次期日本政府専用機777-300ERに関する記事です。こちらの記事だけでも毎日それなりのアクセスをいただいております。

現在は2機とも機体は完成し、スイスのバーゼルで内装工事に着手しています。

内装工事に相当の時間がかかるため、実際に完成した姿を見せるのは、2018年頃になりそうですね。就航は2019年になりますので、完成後は訓練飛行にそれなりの時間をかけるものと思われます。

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空中輸送員とは?

空中輸送員とは、航空自衛隊の特別航空輸送隊(千歳基地)に所属する自衛隊員で、いわゆるキャビンアテンダントにあたります。

しかし、仕事内容は、乗客の接遇や緊急事態発生時の安全確保にとどまらず、荷物の搭載卸下(しゃが)や機体の重量重心位置の管理なども行うようです。かなりの知識と経験が必要なようですね。

Wikipediaには以下のように記載されています。

任務運航の際、政府専用機には民間の旅客機と同じように客室業務を担当するキャビン・アテンダント(客室乗務員)として、「空中輸送員」と呼ばれる航空自衛官が十数名同乗する。なおこの空中輸送員は正式には特別空中輸送員と呼ばれ、輸送機に搭乗する戦術空中輸送員(ロードマスター)とは資格が区別されている。特別空中輸送員への道のりは次の通りである。
1.航空自衛官として勤務
2.所属長の推薦を受ける
3.試験(学科・航空身体検査・面接)に合格後、美保基地で1ヶ月間の教育を受講
4.客室乗務員としての研修(3ヶ月間)
5.特別航空輸送隊で1ヶ月間の教育
6.最終検定に合格後、配属

特別航空輸送隊 – Wikipedia

天皇陛下をはじめ、首相をはじめとした閣僚も搭乗するため、いろいろな面で大変そうな業務ですね。

空中輸送員の訓練がスタート!

就航まであと2年となった今、次期政府専用機に搭乗予定の空中輸送員の訓練が開始されました。すでに各メディアからニュースとして流れていますが、一番詳しく書かれているAviationWireの記事を引用したいと思います。

次期政府専用機、ANAで自衛官初訓練 777モックアップで

防衛省は5月15日、2019年度に導入予定の次期政府専用機に乗務する自衛官の訓練を、都内にある全日本空輸(ANA/NH)の訓練施設で開始した。

 次期政府専用機は、2014年8月にボーイング777-300ER型機が選定され、2019年度に2機導入。現在の747-400は退役する。整備や教育、訓練についても、委託先が日本航空(JAL/JL、9201)からANAに移った。

「歴史は諸君から始まる」

 今回ANAの施設で訓練を受けたのは、航空自衛隊で政府専用機を運航する特別航空輸送隊(千歳基地)に所属する空中輸送員5人。民間機の客室乗務員にあたる空中輸送員の任務は、乗客の接遇や緊急事態発生時の安全確保のほか、荷物の搭載卸下(しゃが)や機体の重量重心位置の管理なども担う。

 防衛省では、今年度から2018年度にかけて、次期政府専用機に乗務する空中輸送員の養成を計画。現在の隊員が機種移行する際は3日間、新たに選抜された隊員向けには1カ月程度の訓練を実施する。

 3日間の機種移行訓練では、777の機体に関する講習やドア操作の座学と実技、搭降載作業、重量重心位置の管理に関する講義のほか、実機作業を見学する。新隊員向けには、ボーイング機の基礎知識や機内食サービスなど、自衛隊機と異なる点に関する訓練も受ける。

 15日はANAでの初の訓練を実施。特別航空輸送隊が属する航空支援集団の司令官で、政府専用機の運用責任者である小城(こじょう)真一空将は、開講式で空中輸送員に「航空自衛隊の空中輸送員の777にかかる歴史は諸君から始まる。後に続く多くの隊員の先達となれるよう、限られた期間だが精進してほしい」と訓示した。

 空中輸送員の訓練を受託したANAの山本ひとみ客室センター長は、「高い品質の訓練を目指していきたい」とあいさつした。

インターホンで苦労

 ANAの訓練施設内にある777のモックアップ(実物大模型)では、ANAの教官がドア操作や機内アナウンスで使うインターホン、オーバーヘッドビン(手荷物収納棚)の扱い方、ラバトリー(化粧室)やギャレー(厨房設備)の構造について、空中輸送員に講義した。

 特別航空輸送隊所属4年目の佐藤光沙一等空尉は、「インターホンの形状が現有機と大きく違い、取り出したり戻す際の機構が異なるので、習熟が必要と感じた」と感想を語った。

 インターホンは、民間機では客室乗務員が座る席の真横に設置されているため、不自然な体勢で取り出さなければならず、訓練でも隊員が苦労していた点だった。「現有機はベテランも乗っているので、肩が上がらないときついのでは」と述べた。

 小柄な佐藤隊員は、現在の政府専用機とは形状が異なるオーバーヘッドビンを閉める際、足かけに乗っていた。「少し高めなので、背を伸ばして安全に収納できるようにしたい」と話した。後輩には佐藤隊員よりも小柄な隊員もいるといい、訓練でポイントを習熟したいという。

 佐藤隊員は「習熟して後輩に教えていく立場になるので、しっかり勉強していく」と決意を語った。

 防衛省では、今月下旬に第2陣の訓練を計画。今回と同様、機種転換訓練を予定しているという。

次期政府専用機、ANAで自衛官初訓練 777モックアップで

次期政府専用機、ANAで自衛官初訓練 777モックアップで

こちらの記事、写真も多く掲載されていますので、写真をご覧になる方は、上記のURLから実際の記事をご覧下さい。

次期政府専用機ではANAが機体整備等を担当

現行の政府専用機の747-400では、日本航空が整備等を担当していましたが、次期政府専用機では、ANAが整備業務等を受託することになりました。

そのため、空中輸送員の訓練などもANAが担当することになります。ANAに決まった経緯等は、こちらの記事をご参照下さい。
→ 次期政府専用機、777-300ERに正式決定 ANAが整備教育

ANAは、現行の777-300ERの後継機種として、777-9Xを発注しており、大型機については、これからもボーイング機種が中心になります。
→ ANA、777-9XとA321neoなど70機正式発注 16年度から受領

一方のJALは、現行の777の後継機種として、エアバスのA350XWBを発注しており、機材選定に両社の戦略の違いが出ています。
→ JAL、国内線からA350導入 19年度から777置き換え

政府専用機の委託受注にあたっては、両社の機材選定の戦略が形となって結果に表れたのかもしれないですね。

少なくとも777-300ERは就航から時間も経過し、航空各社の長距離路線の主力機材になっていますので、信頼性という点は問題がありませんので、整備を担当するANAにとっても良くしっている機材なのでさらに安心ですね。

あとは特にソフト面の運用が問題になるとは思いますが、「おもてなし」のANAが訓練も担当するので、万全ではないでしょうか。

次なる展開は?

空中輸送員の訓練が開始されましたが、次なるステップは、パイロットの訓練ですね。民間航空会社のパイロットの場合は、機種ごとにライセンスが必要になり、移行訓練を受ける必要があります。複数の機種のラインセンスが持てないため、今日は777、明日は787という運航はできなことになります。ボーイング787がバッテリートラブルにより運航できない期間がありましたが、その際は、787のパイロットは自宅待機状態で、あやうく機長資格喪失か?ということもあったようです。

その点、航空自衛隊に所属するどうなるのでしょうか?

と思って調べてみたら、やはり民間航空機のパイロットと同様に、「事業用操縦士限定変更」が必要なようです。

となると、現行の747のパイロットが機種移行して777の操縦を担当するのか、新たに777のパイロットを養成するのかのどちらかですね。(機種移行をする場合は、移行のために空白期間ができるので、後者が有力ですかね?)

こちらもANAが訓練を担当することになるので、いずれはANAの777-300ERの実機を操縦して訓練することになるでしょう。

次なるニュースを楽しみに待ちたいと思います。