ANAが国内線のボーイング777、787に新シート導入を発表
ANAが国内線に導入しているボーイング777−200と787−8に今秋を目処に新シートを導入することを発表しました。
新シートの特徴は、全席にタッチパネル式個人用モニターを設置することです。これまでANAの国内線の機材は長らく個人用モニターを設定していませんでしたが、最近導入したエアバスA321neoで個人用モニターを導入し、それに続くことになります。
エアバスA321neoの個人用モニターの評判が良かったんですかね?
個人的には国内線は搭乗時間も長くはないし、機内誌を読むのも好きなので、個人用モニターはなくても全く問題ないのですが、個人用モニターが設置すれば機内でのエンターテイメントの選択肢も増えますし、それはそれでありがいなぁと思います。
ただ、最近国内線に乗る機会が全くなく、「次に乗るのはいつになるだろうか?」という感じです(笑)
2019年3月、幸運にも貯めたANAマイルで発券したスターアライアンス特典航空券にてファーストクラスで世界1周をしてきました。タイ・バンコクを最初の目的地として、ミュンヘン・ウィーン・ブダペスト、そしてニューヨークを巡ります。タイ国際航空、ルフトハンザ航空、ANAと計4回のファーストクラスにも搭乗しました。
これまでの世界1周旅行記については、下のボタンをクリックしてご覧下さい。
ANA国内線新シートの概要
報道発表によると、新シートの概要は以下の通りになります。
- 対象機種; 国内線機材のボーイング777−200(8機)、ボーイング787−8(11機)
クラス別にその特徴を見てみます。
プレミアムクラス
- サフラン・シート・US(旧ゾディアック・シート・US)製
- 表面を現行の革張りから布地に変更
- 個人用モニターは15インチのタッチパネル式
- 電動リクライニング
- 座席横にペットボトルなどが収納できる小物入れを設置
- 電源コンセントと充電用USB端子を設置
- 90度に回転する大型のテーブルや収納式のサイドテーブルを装備
- 座席間には大型ディバイダー(間仕切り)を設置
普通席
- トヨタ紡織製
- 背もたれのフレーム形状を最適化し、座面を低く
- 個人用モニターは11.6インチのタッチパネル式
- テーブルのカップホルダーはクローバー型に変更することで、紙コップを取り出しやすく
- 電源コンセントと充電用USB端子を設置
- 小物入れは中が見えるようにし、スマートフォンなどを入れても忘れにくくした
*写真はANAプレスリリース、AviationWireより転載
詳細は以下のサイトをご覧下さい。
参考
パーソナルモニター付きの新シート導入www.ana.co.jp
参考
ANA、国内線777と787新シートwww.aviationwire.jp
いずれのシートも人間工学なども考え、現状のものよりいろいろな面で快適になりそうですね。
SFC修行僧にも朗報?プレミアムクラスは少しは取りやすくなるかも?
新シート導入により国内線の移動が快適になりますが、実はそれ以上に大きなニュースは、プレミアムクラスの席数が増加することです。
ボーイング777-200は現行より7席増えて28席、ボーイング787−8では現行の12席より大きく増えて28席となります。
機材 | 新仕様機 | 現行機 | ||
プレミアムクラス | 普通席 | プレミアムクラス | 現行機 | |
ボーイング777−200 | 28(+7) | 364(-20) | 21 | 384 |
ボーイング787−8 | 28(+16) | 284(-39) | 12 | 323 |
プレミアムクラスを取ろうと思ってもなかなか取れないことも多いですが、特にB787-8の場合は大幅に増えるので、少しはプレミアムクラスが取りやすくなりそうですね。
SFC修行(ステイタス修行)をする方にとっては、プレミアムポイントをより多く獲得するためにプレミアムクラスを利用することも多いですよね。
そうなるとプレミアムクラスが取りやすくなれば少しはSFC修行(ステイタス修行)も楽になるのではないでしょうか?
基幹路線に導入の主要機材は対象外
今回、新シート導入の発表がありましたが、対象機材はボーイング777−200とボーイング787−8と発表されました。
一方で国内線の基幹路線、特に繁忙な時間帯に主に導入されている機材は、ボーイング777−300とボーイング787−9です。
こちらの座席数は、以下のようになっています。
機材 | プレミアムクラス | 普通席 |
ボーイング777−300 | 21 | 493 |
ボーイング787−9 | 18 | 377 |
残念ながらこれらの2機種は、新シートの対象外とされています。
例えば、東京・大阪/札幌/那覇路線は、時刻表によるとこのような時刻・機材となっています。
主な機種は以下のようになっています。(一部省略しています。)
機種略称 | 機種 |
773 | ボーイング777−300 |
772 | ボーイング777−200 |
789 | ボーイング787−9 |
78P | ボーイング787−8 |
76P | ボーイング767-300 |
763 | ボーイング767-300 |
東京・大阪
東京・札幌
こちらの記事は2014年SFCを取得した際の年末に羽田・札幌を往復した際の記事です。当時は往路はボーイング747(ジャンボジェット)で、帰りはボーイング737でした。見事に需給に合わせて機材を調整していましたね。
2013年、年末ぎりぎりの新千歳日帰り出張はANAプラチナステータス達成フライトとなる!往復ともにプレミアムクラスに搭乗!往路は自身最後のジャンボジェットの搭乗でした!
東京・那覇
機材繰りについてはよく考えられていて、同じ路線であっても乗客の多い時間帯にはより大型の機材が割り当てられ、機会損失が最小限になるようになっています。同様に乗客の少ない時間帯には中小型機材が割り当てられています。
東京・伊丹線で言えば、一番大きな機材はボーイング777−300で504席、一番小さな機材はエアバスA321で194席という具合ですね。
今回の新シート導入にあたっては、ボーイング777−300やボーイング787−9はより多くの乗客を運び、最大の売上を目標とする、一方で多少余裕のある路線・時間帯にて運行しているボーイング777−200やボーイング787−7では総席数を減らしてでも客単価を上げて売上高最大を目指すということになります。
今回の新シート導入の背景にはこのような企業としての当然の動きが見えるのではないでしょうか?
実際に発表当日の記者会見ではこのようなやり取りがあったそうです。
会見後の質疑応答では、同日披露した国内線の新しいシートについて、プレミアムクラスの席数を増やすことで普通席が減り、収益性に影響があるのではと質問がおよんだ。しかし、平子氏は「もともとプレミアムクラスの方が搭乗率は高く、運賃も高い。増収効果は十分あると見ている」と懸念がないことを説明した。
いずれにせよ新シート導入ということで乗客の快適性は向上しますので、多いに歓迎すべきところです。
このところのANAは新規路線就航、新機材導入、新サービス導入など動きが活発になっています。
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これからも様々な新しいサービス等を期待したいですね。